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研究

転写因子が作用するDNAは、核の中でクロマチン構造を作っています。そして、転写因子はヒストン修飾酵素などと共同し、クロマチン構造を緩めたり、あるいは逆に凝集させることにより、遺伝子の発現を調節します。クロマチンの構造や動態を制御するタンパク質システムに、複合体解析から迫ろうと考えています。また、転写のみならず、DNA修復におけるクロマチン制御にも取り組んでいます。

ヒストン修飾システム

Tip60複合体

TIP60ヒストンアセチル化酵素は細胞内で癌抑制因子であるp53など、様々な因子と複合体を形成することが知られている。そして転写やDNA損傷部位のクロマチン構造変換を制御することにより、DNA損傷応答シグナルのカスケード反応を活性化することが示されている。 我々は、DNA損傷に応答するTIP60複合体を精製し、DNA損傷依存的にユビキチン結合酵素UBC13が含まれることを明らかにした。さらにこれらの酵素がヒストンH2AXをアセチル化およびユビキチン化することを示した。

TIP60ノックアウトマウスは、がんを発症することが報告されており、これらH2AXの修飾コードが癌抑制シグナルとして働いている可能性がある。

HDAC複合体

HDAC(ヒストン脱アセチル化酵素)は、ヒストンのアセチル化を取り除き、クロマチンを凝集させる働きがあることが知られている。転写抑制因子は、HDACと複合体を形成し、クロマチン転写を抑制することが明らかになっている。我々は、転写抑制因子Bach1を複合体として精製し、その構成因子としてHDAC1および転写因子p53を同定した。そしてBach1がHDAC1による脱アセチル化によりp53によるクロマチン転写を抑制し、細胞老化を抑えることを明らかにした。

細胞老化は、癌抑制シグナルとしても働くことが示されており、Bach1は、HDAC1と共にがん化シグナルの活性化に関与している可能性がある。

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DNA損傷修復

DNA損傷修復応答

DNAは、放射線や様々な化学物質などにより損傷を受ける。細胞はそれらの損傷に対してDNA修復やアポトーシスを誘導し、染色体DNAの安定性を維持している。DNA損傷応答は、細胞が損傷を認識し、チャックポイント機構を活性化させ、細胞周期の停止が起こるまでの一連の過程を示す。DNA損傷応答機構の破綻はDNAの変異の蓄積を招き、癌化の原因になることもある。

H2AXダイナミクス

真核生物のDNAは、クロマチン構造を形成している。ヒストンはその構成蛋白質であり、DNAと結合することによりクロマチン構造を安定に保つ働きがある。ヒストンの化学修飾やヒストンの交換反応が、クロマチンの構造変換を促すことが知られている。我々は、TIP60-UBC13複合体がDNA損傷に応じてH2AXをアセチル化およびユビキチン化することを見出し、これらの修飾がH2AXのクロマチンからの放出を促すことを明らかにした。

これらの結果は、DNAと安定に結合していると考えられていたヒストンH2AXがDNA損傷に応じてその動態がダイナミックに変化することを示している。このH2AXの放出は、クロマチン構造変換を促し、DNA損傷シグナルとしても働いていることが予想される。

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